写真を活かす

  • 写真を活かしたい

写真はレイアウトの仕方によって、印象が大きく変わります。写真の意図やイメージが見る人に適切に伝わるように工夫しましょう。

  • 扱い方次第で写真の印象が変わる

写真は実物でのビジュアル表現ですから、そのままでは伝えたいイメージやストーリーが正しく伝わるとは限りません。例えば、つがいの馬の写真を使う場合、角版の写真だとただの2頭の馬としかとらえられない人もいます。

カップルといった文字を入れて説明する手段もありますが、それよりも写真の形をハート形にしたほうがこれらの馬がカップルだということが見るだけで直観的に伝わります。

このように写真を使う場合は、ただ紙面に置くのではなく、どのように扱えば伝えたいイメージに近づくかを考えましょう。

  • 斜め配置によるイメージの変化

まず、写真をダイナミックに見せたいケースを考えてみましょう。人は水平や垂直よりも斜めのラインに動きを感じるため、特にスピード感の演出では斜めの配置が多用されます。写真を水平においた状態と、斜めにおいた状態の比較をしてみましょう。写真の輪郭に加え、被写体の人物も斜めのラインを描いているため、動的な印象が強くなっています。水平にした状態でも被写体が斜めになっているので、動きがあるように見えます。

ただし、本来の写真とは異なる角度で見せているため、やりすぎると樹が斜めに生えていたり、服の弛みが斜めに落ちていたりする齟齬が目立ち、現実感が乏しくなることもあるので注意が必要です。

他にも写真は配置次第で様々なイメージを演出できます。例えば、丸井フレームでトリミングして様々にサイズを変えて配置すれば、浮遊感やリズム感を得られます。

  • 角版と切り抜き

写真の代表的な扱い方に角版と切り抜きがあります。角版は写真をそのまま、もしくは四角形のフレームでトリミングしたものです。切り抜きは被写体の形状に沿って切り抜いた写真です。角版は被写体の周りの風景も見えるため、周囲の状況を伝えることができ、現実感が増します。切り抜き写真は被写体の身になりますから、少し現実感が失われますが、被写体が際立ちます。また、背景に工夫することで様々な意味を込められます。

白鳥の切り抜き写真では、背景に黄色やオレンジ色を使うと温かみや楽しさを感じさせますが、紫色を使うと日口調が悲しんでいるように見えます。このように切り抜き写真では背景によって、被写体の喜怒哀楽まで変化させることもできます。

切り抜き写真はイメージをコントロールしやすくなる版面、使い方に配慮がないと意図とは別のイメージを与えてしまうかのうせいがある点に注意しましょう。

  • 角版と切り抜きの組み合わせ

角版にも切り抜き写真にもりてんがありますが、それらの利点を両方活かす方法もあります。写真の一部のみを切り抜きにする方法です。

角版の写真ではゲレンデで撮影されていることがわかり、臨場感を感じます。ところが赤丸のマークを入れたい場所に雪が飛び散っているので、このままだと見づらく、少しごちゃついた印象を与えます。

切り抜き写真にすると、どこで撮影した写真家わからなくなり、臨場感が乏しくなります。さらに無意味な余白ができてしまっているため、散漫な印象も与えてしまうでしょう。

部分的な切り抜きを利用した例では、撮影場所がゲレンデであることを伝えて臨場感を与えつつ、赤丸のマークの部分もすっきりと見せています。このように角版と切り抜きの弱点を回避してそれぞれの利点を生かせる使い方は様々なケースで重宝するので覚えてきます。